【リスティング広告】キーワードのマッチタイプそれぞれの特徴と使い方

リスティング広告のキーワードを登録していく上で、一番迷うのがキーワードのマッチタイプではないでしょうか?

本記事ではそれぞれのマッチタイプの特徴と効果的な使い方について解説していきます。

 

■そもそもマッチタイプってなんぞや?


 

マッチタイプ

Googleのヘルプでは以下のように説明されています。

キーワードのマッチタイプは、どのような検索語句で広告が掲載されるかを決めるための設定です。たとえば、部分一致を指定して広範囲のユーザーに広告を表示することも、完全一致を指定して広告の表示機会を絞り込むこともできます。

URL:https://support.google.com/adwords/answer/2497836?hl=ja

 

要は、広告を表示させるユーザーを検索語句によって絞り込むための機能です。

キーワードのマッチタイプには、表示範囲が狭い順に「完全一致」「フレーズ一致」「絞り込み部分一致」「部分一致」の4タイプがあります。

Yahoo!もGoogleもデフォルトでは部分一致が設定されています。

これらのマッチタイプをうまく活用することでリスティング広告の効果を高めることが出来るという訳です。

では、それぞれのマッチタイプの特徴を見ていきましょう。

 

■完全一致


 

【特徴】

その名の通り、ユーザーが検索した語句と登録したキーワードが完全に一致した際に表示されるマッチタイプです。

つづりの間違いや表記のゆれ、略語などの類似パターン、意味が同じで語順が異なる場合に広告が表示されます。

※「出産祝い プレゼント」に入札した場合の表示例

キーワード 表示可否
出産祝い プレゼント
出産祝い おすすめ ×
出産祝い 贈り物 ×
プレゼント 出産祝い

 

【使い方】

検索回数・獲得件数が多いキーワードにおいて、予算や掲載順位を厳密に管理したい場合に使用します。

広告の表示対象を、表示させたいキーワードをピンポイントで検索するユーザーに限定することができるため、顧客になる可能性が高いアクセスを集めることができます。

ブランド名や商品名はもちろん、扱っている商品やサービスそのものの名称(生命保険、合宿免許など)で表示させたい場合に使用します。

ただし、あまりにもニッチな(部分一致でもインプレッション・検索回数が少ない)キーワードで完全一致を指定してしまうと、そもそもインプレッションが出ないという問題が生じますので注意しましょう。

 

■フレーズ一致


【特徴】

登録したフレーズそのものか、フレーズの前後に違う語句が加えられた場合も広告が表示されるマッチタイプのことです。
つづりの間違い、表記のゆれ(例:「振り込み」と「振込」)、略語などには対応していますが、フレーズの間に他の語句が入力された場合、広告は表示されません。

表示範囲は完全一致よりは表示対象が広いですが、絞り込み部分一致よりは狭いです。

※「出産祝い プレゼント」に入札した場合の表示パターンは以下の通り。

キーワード 表示可否
出産祝い プレゼント
出産祝い プレゼント おすすめ
出産祝い ギフト ×
プレゼント 出産祝い 送料無料 ×

「プレゼント 出産祝い」で表示させたい場合、別途「プレゼント 出産祝い」を登録する必要があります。

 

【使い方】

フレーズ一致は、完全一致ですべてのキーワードを登録するには手間がかかりすぎる場合や部分一致によって想定以上にキーワードが拡張される事を防ぎたい時に使用します。

また、日本語にはあまり無いですが語順が逆になると別の意味になってします単語の組み合わせの時に使用します。

さらに、除外キーワードの設定時にもこのフレーズ一致が活躍します。

例えば、「○○ 詐欺」「○○ ブラック」のようなネガティブキーワードを除外する際に、「詐欺」「ブラック」をフレーズ一致で除外しておけば「○○ 詐欺」「○○ ブラック」などで検索されないようにすることができます。

 

■絞り込み部分一致


【特徴】

絞り込み部分一致とはフレーズ一致以上、部分一致未満の表示範囲をもつ非常に融通の効くマッチタイプで、どんな方にも使いやすくおすすめです。

部分一致から絞り込み部分一致に設定を変更しただけで、効果倍増なんてこともよくある位に強力なマッチタイプです。

キーワードを登録する際の特徴として、拡張を抑えたいキーワードの前に半角の「+」記号をつけます。

2語以上の掛けあわせキーワードを登録する際に使用します。

・広告の表示例1

登録キーワード:「+営業 +採用」
広告が表示される可能性のある検索語句:

  • 営業 採用
  • 営業 採用 中途
  • 営業 経験者採用

広告が表示されない検索語句:

  • 営業 人材紹介 (※「採用」が含まれていない)
  • 中途採用 (※「営業」が含まれていない)

・広告の表示例2

登録キーワード:「+営業 採用」(「営業」のみを絞り込み)
広告が表示される可能性のある検索語句:

  • 営業 求人
  • できる営業 
  • 営業 派遣
  • 営業 中途採用

広告が表示されない検索語句:

  • 採用支援会社 (※「営業」が含まれていない)

上記のように、語句の前に「+」がついているキーワードを含む検索語句の場合のみ檢索されない仕組みになっています。

 

【使い方】

部分一致によって必要以上に拡張されてしまっている場合に非常に効果を発揮します。

部分一致の拡張はどうしても意図しないキーワードにも範囲が及んでしまうため、無駄なクリックも発生してしましがちです。

除外キーワードの設定である程度は対処できるものの、常に検索クエリを監視して除外キーワード設定をしないといきなくなりますし、

除外設定するまでに無駄クリックが発生してしまいます。

また、地域を含んだキーワードに入札する際に有効なマッチタイプとなります。

例えば、「渋谷 整体」で表示させたい場合、部分一致のままだと「東京 整体」といった検索キーワードの場合でも広告が表示されてしまいますが、これを「+渋谷 整体」と絞り込み部分一致を指定すれば、狙ったキーワードでの表示が可能となります。

※少しの表記ゆれや誤字、類似パターンには拡張する場合があるようです。

ただ、絞り込み部分一致だけを使えばいいかというと、そうでもありません。

Googleで検索されるキーワードの20%程度はこれまで一度も検索された事がないキーワードらしいので、こちらが想像もつかないような有効キーワードが存在する可能性があります。

そういったキーワードにリーチするためには普通の部分一致での指定が必要になります。

・では、どうやって部分一致と使い分けすればいいの?

予算に余裕があることが大前提ですが、

部分一致と絞り込み部分一致を両方登録し、絞り込み部分一致の方の上限CPCを高く設定するのがおすすめです。

この様にすることで、コンバージョンしやすい売れるキーワードは絞り込み部分一致によってピンポイントに上位表示しながら、同時に部分一致によって広範囲にリーチすることが可能となります。

 

■部分一致


 

【特徴】

Yahoo!・Googleともにデフォルトで指定されているマッチタイプです。

部分一致は設定したキーワードだけでなく、表記のゆれ・誤字も含め、そのキーワードに関連する検索キーワードに対しても広告が表示されるマッチタイプです。

このため、こちらが思いつかないようなキーワードでも表示され、広範囲のユーザーにリーチが出来ますが、その反面こちらが意図しない検索キーワードに対しても広告が表示されてしまうため、無駄なクリックが発生してしまう可能性が高いです。

キーワードをあまり考えずに配信が可能なので楽ですが、除外キーワードの設定を常に行わないとパフォーマンスが悪化します。

※「親子服」に入札した場合の表示パターンは以下の通り。

親子服 親子 パジャマ 親子 ニット 帽 子連れ 胸元 が 見え ない 服
オソロ 結婚 式 洋服 レンタル 親子 沖縄 親子 ペア 服 ルーム ウェア 親子

上記は弊社ECサイトでリスティング広告を配信していた際の実際のデータとなります。

いかがでしょうか?かなり広範囲にまで拡張されていると思いませんか?

元々入札したキーワードから考えると「子連れ 胸元 が 見え ない 服」などは全く意図しないキーワードとなるため、こういったキーワードで広告をクリックされると無駄なコストになりますよね。

なので、部分一致を使用する場合は、こまめな除外キーワード設定が必須となります。

【使い方】

手間と時間をかけずに表示回数を増やしたい場合や、予算に余裕がありリーチを広げた場合に有効です。

また、テストマーケティングの段階で有効なキーワードを収集する時やSEOをする上でキーワードを選定したい場合にも有効です。

 

■まとめ


 

各マッチタイプの特徴や使い方は理解いただけたでしょうか?

どのマッチタイプが良くて、どのマッチタイプが悪いという事ではなく、アカウントの状況や予算に応じて効果的に運用できるよう有効に使い分けていきましょう。

リスティング広告改善のためにチェックすべき11項目を詳しく解説した「アカウントセルフ診断シート」

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